人は誰でも働きたい、人の役に立ちたい。自分の生き方は、自分で選んで自分で決めたい――。 たんぽぽ福祉会では、その思いを実現するために「働くことは生きること」を基本理念としています。 働く場を得て、賃金をもらい、お金の使い方や社会の仕組みを学ぶ。自分で選び、自分で決めることを学ぶ。そしてたくさんの経験を積み、うまく、たくましく、健康に生きる力をつけることこそ重要と考えます。
毎月の目標(ショートゴール)を作り、評価により賃金が決まる。 仕事を頑張ろうと思うと、生活の仕方も変わる。
もし職員が「これ以上無理」と支援をあきらめてしまったとき、その人の育つ可能性はそこで閉ざされてしまう。
しかし逆に「ここまで来たから次に」と支援を工夫して進めれば、その人は確実に育ち、新しい生活を手に入れることができる。
――小板孫次著『育ちつづける人達』(中央法規出版)より
知的障害者が働くことを常態化していくと、さまざまな奇異な癖や行動がなくなっていくことに気づきました。職員の適切な教育・支援のもと、労働という習慣が身につくことによって、精神面が安定するのです。(中略)
人は誰でも、どんな重い障害があろうとも、一生涯を通してその人なりの成長ができる。”働くこと”はそのための手段でもあるのです。
――小板孫次
著『はたらくことは生きること』(中央法規出版)より